2006年03月16日

メス、脱皮


 今日の夜、ニセハナマオウカマキリのメス亜終令が脱皮して終令幼虫になった。オスが死んでしまって以降、いつになるかわからない次のオスの入荷まで本個体が生きていられるように成長を抑制させる飼育をしていた結果、亜終令ステージの期間を2ヶ月以上にまで延ばすことができた。正直、2ヶ月というのはかなりギリギリまで引き延ばした感がある。本種のような希少大型種については経験が不足しているので不明であるが、私の経験だとカマキリの幼虫が成長することなく1つのステージ(令)に留まれるのは、一般的に2ヶ月が限界に近く、3ヶ月まで延びると加齢することもなく死んでしまうことが多い。
 今回の脱皮では、私の完全な判断ミスにより片方の中肢が壁にあたり、曲がった形で固まってしまった。しかし昆虫の体は基本的に『形状記憶』であるので、ほとんどの場合次の脱皮(羽化)の際に曲がった肢はちゃんと元通りに固まる。なので本個体の中肢についても、危惧はしていない。

 写真で見て取れるように、本種は前肢(鎌)が長く複雑な形をしているので、脱皮や羽化の際には写真右のように体を思いっきり反り、ゆっくりと前肢の皮を脱ぐ。飼育下において不全になったり、失敗することが多い本種の脱皮(羽化)は、何度立ち会ってもハラハラしてしまう。





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